あなたの話はなぜ「通じない」のか/山田ズーニー

ふと手にした本が自分にとってタイムリーな内容だと得した気分になります。ついてるついてる。
タイトルは、「なぜ通じないのか」ですが、内容は話を「通じる」ものにするための方法や考え方になっています。

  • 自分の根っこの想いにうそをつかない。
  • 自分がいちばん言いたいこと(=意見)をはっきりさせ、なぜそう言えるか(=理由)を筋道立てて説明しておく。ゴールは相手に「なるほど!」と思ってもらうこと(=説得)

第3章の「正論を言うとなぜ孤立するのか?」に書いてある内容が今までにない視点でした。以前にマケプレの購入者から一方的に評価からクレームがついたことがあり、正論をふりかざして言いくるめたことがありました。規約に従うと相手の方に非があったので、それを指摘したのですが、今後購入してくれることはないのではないかと思います。

  • 正論は強い、正論は反論できない、正論は人を支配し、傷つける。
  • 正論をいうとき、自分の目線は、必ず相手より高くなっている。
  • 情報占有率
    • 相手は、過去からずっと積み上げてきたすべての情報で判断するわけではない。結局は、そのとき相手が持っている情報だけで判断される。10年間怒ったことのない穏和な人であっても、10年ぶりに怒ったとき、たまたまでくわした初対面の相手にとっては、それが100%になってしまう。

第4章は、「共感の方法」。

  • 相手が知りたい情報が、知りたい順序で配列されていれば、言葉を飾ったりしなくても、思いやりのある優しい印象になる。
  • 運は「はこぶ」と書く。人の想いを、せき止めたり待たせたりせず、前へ前へと運んであげる、そのためにちょっとだけ頭を動かしたメールが、運をはこぶ、と言えないだろうか。
  • ちゃんと読めよ!の落とし穴
    • 読解力のない相手に、ちゃんと読めよ!と言っても、また別の部分を誤解し、別の部分につかかってくるかもしれない。相手の読解力に頼るカタチで解決しようとするのは得策だろうか?嫌だろうけど、わかるけれど、「相手の読解力に頼る」より、「自分の読解力に頼る」方が確実だ。
  • 悩んでいる人を見ると、どうしても、何かアドバイスしようと考える。相手を変えようという立場で話すと、相手の非を指摘したり、相手を高いところから見たり、相手に「変われ」と押しつけたりしやすい。

第5章は、「信頼の条件」。短いやり取りで信頼を得る方法。

  • 点より線で自分を説明することで連続性が伝わり、さらに、これから行きたい方向をベクトルで説明することで将来性が伝わる。
  • 会話につまるとき、多くは答えにつまるのだが、じっとだまってうつむいていると、相手は答えにつまっているのか、自分の言っていることがわかっていないのか、判断しづらい。返答に困るときは、先に問いだけでも返しておくと、相手は安心する。

あなたの話はなぜ「通じない」のか
山田 ズーニー
筑摩書房
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